8/7(金) タナダユキ監督トークショー&サイン会

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開催

2015/8/7(金)19:00 ※開場 18:00

場所

併設カフェ

2015/8/20追記
2015/8/7(金) タナダユキ監督トークショー&サイン会にご参加くださった皆様、ありがとうございました!
当日のお話を少しだけお届けいたします。

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映画の撮影時には小説化を考えていなかったというタナダ監督。
脚本を読んだ担当編集さんは「これは小説にするの大変だよ~」と思われたのだとか。

監督 「なんで黙ってたんですか(笑)」
文春 「(笑)。鉢子と桜庭、ふたりの気持ちの変化が会話劇で表現されるので…小説で軽口の応酬って非常に難しいですよね」

…というお話から始まった、タナダユキ監督トークショー&サイン会。
お話のお相手は小説『ロマンス』の刊行元、文藝春秋の担当編集者さんです。

監督 「ロケハンのときはすごく晴れてたんですよ。この綺麗な景色を映画で残せる!と思っていたら、まったく晴れなくなって(笑)」

脚本では晴れのシーンでも、撮影時の天気は曇り。少しずつ脚本に手を加えながら撮影されていたそうです。
そんな映画撮影の裏話や、今は行けなくなってしまった大涌谷や、駅前の美味しいもののお話も。

映画『ロマンス』と小説『ロマンス』の一番大きな違いは、大倉さん演じる“おっさん”こと桜庭の背景が大幅に追加されていること。
“映画業界あるある”的な部分も読みどころの一つ。

そのほか、小説には、映画に入りきらなかった細部が描かれているそうです!
「とくに久保ちゃんに関しては、ぜひ小説を読んでほしいです」と編集さんの一言が。
映画のあとに小説を…と思っていらっしゃる方は、久保ちゃんにも注目です!

小説『ロマンス』は、カバーを外すととても印象的な表紙が出てきます。

監督 「私も出来上がりを見て驚いたんですけど、ロマンスカーのチケットを模してるんですよ。ここまで丁寧に本を作って下さるって、幸せなことですね」

チケットの日付はクランクインの日。
出発時刻も、劇中で鉢子が乗る設定のもの。
編集さんもびっくりした、小ネタ満載、デザイナーさんの遊び心が詰まったデザインです。
読み終わった後に、あらためて装幀をご覧ください! カバーも外してみてくださいね。

最後にお客様からの質問にも答えて下さいました!

鉢子は幼少期に母親のせいでつらい思いをしてはいるんですよ。とはいえそれは明らかなネグレクトなどではなくて、ご飯は作ってもらっていた。
でも母親はちょっと男にだらしがなくて、それがすごく嫌だった、という気持ちを抱えている。
いっそもっと酷い親だったら強く憎むことができるのに、と。
大人になり、世間で働くようになって「母親にもいろいろやりたいけど出来なかったことがあったんだな」ということが分かってくる年齢になっていて、それで鉢子自身がいろんな混乱を抱えながら暮らしている。

最近母親との関係に悩む人って多いじゃないですか。明らかな虐待を受けた人がやっと声をあげられるようになってきて、その方たちは本当に大変だっただろうと思うんです。でもそこまで酷いことはされていなくても、「何かすごくつらい思いをした」っていう……ものすごく酷いことばっかりじゃなかったから「つらかった」とか「母親が嫌いだ」とかも言いづらくて苦しんでる人もいる気がして、鉢子もきっとそっちだろうなと思って。
そういう「ものすごい虐待とかではないけれど、でもつらい」みたいな心境を抱えている女の子を主人公にしたいと思っていました。
それが“おっさん”桜庭と出会うことによって、べつに大きく何かが変わるわけじゃないけど、「出会ったことに何か意味があったな」と鉢子の中で少し思える、という流れにしたくて。

むかしは「売り子さん」って言ってましたけど、自分の思い出の中でも、売り子さんが来た時に、親にアイスを買ってもらえるかどうかが旅の中でも大事なポイントだったりして。
とはいえフライトアテンダントほど遠い存在じゃなくて、もっと自分に近い存在として気になっていました。
旅のお手伝いというか、「旅を毎日しながら、でもそれは旅ではけっしてない」という不思議な感じに興味があったんです。

できれば新宿を拠点にした特急列車で、アテンダントがいる電車がいいな、と思っていました。
上野だと旅情がありすぎて。もっと自分の日常生活に近いというか、電車を降りて街中に紛れればもうお互い見つけられないみたいな、そういう雑多なところにしたいな、と。新宿なら雑多です。
調べたらロマンスカーだと条件に合うことが分かって、「ロマンスカーいいな」と思ったんですね。

じつはタイトルの由来は「ロマンスカーから」というだけでもなくて。
「ロマンス」という言葉の響きが好きで……「ロマンス」って現在進行形のものには使わないと思うんです。「あれはロマンスだった」みたいな過去の自分の経験した恋愛だったり、恋愛じゃないけど「でもなんかちょっとロマンがあったな」とか、そういう意味もあって。
「ロマンス」っていう言葉、いいと思うけどどうかな、ということで最終的に『ロマンス』に。
さすがに『ロマンスカー』ってタイトルにするのもアレなので(笑)。
ロマンスカーに影響されたのもちょっとありつつ、ロマンスという言葉と、その使われ方に興味があったので、こんなタイトルになりました。

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最後はタナダ監督のサイン会。

「かっこいいサインではないので……私の名前書くだけなので、たぶん本が私の持ち物みたいになっちゃいますけど(笑)」
と微笑むタナダ監督。落ち着いた雰囲気がとっても素敵でした!
握手もしてくださって、感激です。

タナダ監督、ご参加くださった皆様、文藝春秋様、お忙しい中ありがとうございました!


映画「ロマンス」は2015/8/29(土)全国ロードショーです。
> 映画『ロマンス』公式サイト

併設カフェでは『ロマンス』にちなんだ期間限定スイーツ >『ロマンス』のマロンワッフル が2015/8/29(土)よりスタート! 映画・小説とあわせてスイーツもお楽しみいただければ幸いです♪

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タナダユキ/文藝春秋 >有隣堂在庫


電車はいい。目的地があって、そして帰ってくる場所があるから。
『百万円と苦虫女』以来7年ぶりのオリジナル脚本作品となるタナダユキ監督の映画『ロマンス』、大島優子さん主演で2015/8/29(土)より全国ロードショー!

監督ご自身による書き下ろし小説『ロマンス』の刊行を記念して、タナダユキ監督のトークショー&サイン会を開催いたします。

開催日時
2015/8/7(金)19:00~
※開場 18:00

開催場所
併設カフェ

対象書籍
『ロマンス』
タナダユキ/文藝春秋/2015.7.25(土)発売/1,250円+税

上記対象書籍をお電話でご予約、もしくは店頭でご購入いただいたお客様に、整理券を配布いたします。

お電話でご予約
①7/21(火) 12:00以降、当店へお電話ください。ご予約のお名前・お電話番号を伺い、対象書籍をお取り置きいたします。
>> 店舗情報 受付時間…10:00~21:00/TEL…03-6911-0321
※整理券受付開始時はお電話が大変込み合います。とてもつながりにくい状況となりますので、あらかじめご了承ください。
※1回のお電話につき、お一人様1枚のご予約となります。
②7/25(土)~開始までに当店レジカウンターへお越しください。
③スタッフへご予約のお名前・お電話番号をお申し付け頂き、お取り置き中の対象書籍のお会計をお願い致します。
④整理券をお渡しいたします。
※整理券の受け取りは7/25(土)~サイン会終了時まで可能ですが、受け取り時期があとになるほど整理番号は後ろになっていきます。

店頭でご購入
・7/25(土)以降、店頭での対象書籍ご購入で整理券をお渡しいたします(お電話でのご予約で定員に達していない場合のみ)。
・お会計の際に、スタッフへ「タナダユキ監督サイン会の整理券がほしい」とお申し付けください。
※整理券はお一人様1枚とさせて頂きます。

①ご購入頂いた対象書籍と整理券をお持ちのうえご来店ください。
 お電話でご予約済み&開催当日にご購入の方は、必ずお時間に余裕をもってお会計・整理券の受取をお済ませ下さい。
②18:00開場です。開場時間より早くご来店の場合は、カフェ付近にてお並び頂きます。
※並び順は整理券の番号順ではなく、お越し頂いた順です。
③開場後、順番に会場へ入っていただきます。お席を確保してください。
 会場内のお席は整理番号順ではございません。お好きな空席にお座りください。
※開場後にご来店の場合は、そのままカフェ内のお好きな空席を確保してください。
④ドリンクをご購入の場合は、カフェのレジカウンターでご注文ください。
※直前はレジカウンターが混雑する可能性がございます。ぜひお早目のご注文をお願い致します(18:40頃までオーダー受付予定)。
※テーブル無し・椅子席のみのため、メニューはテイクアウト用カップのコーヒー(HOT/ICE)・紅茶(HOT/ICE)・オレンジジュースのみ
⑤18:50にはご着席いただきますようお願いいたします。

※整理券に記載されている番号は、タナダ監督にサインして頂く際の整理番号です。
※トークショー開始後のご参加は、最後列にお座りいただきます。
※当日の進行状況により、かなりお待ちいただく場合もございます。
※お時間に余裕がない場合のご参加は、充分にお気をつけ下さい。当方では対処できません。

・サインは対象書籍のみにいたします。 色紙など他のものにはいたしませんので、ご了承下さい。
・整理券1枚につき、1冊サインをさせて頂きます。
・為書きはお入れいたしません。
・写真撮影はご遠慮下さい。
・サイン会終了後、整理券は無効となります。
・開催中は、一般のお客様はベンチシート席(カフェの外、雑貨ゾーン側の壁際)のみご利用いただけます。

サイン会当日に参加できない場合
・ サイン会当日に参加できない場合は、キャンセル扱いとさせていただきますので、ご了承下さい。
・ サイン本のお取り置きはお受けできません。
・サイン会参加の権利・整理券の譲渡・転売は禁止させていただきます。譲渡・転売が発覚した場合、サイン会への参加をお断りする場合もございます。

みなさまのご参加、お待ち申し上げております。

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タナダユキ Yuki Tanada
1975年生まれ。監督・脚本・主演を務めた『モル』にて、2001年のPFFアワードグランプリを受賞。以後『タカダワタル的』『赤い文化住宅の初子』『俺たちに明日はないッス』『四十九日のレシピ』など数々の劇場映画を監督。
また、『百万円と苦虫女』『ロマンスドール』『復讐』と、これまでに3冊の小説を発表している。

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『百万円と苦虫女』『ふがいない僕は空を見た』などの作品で知られる、映画監督タナダユキによる書き下ろし小説。

タイトルは小田急「ロマンスカー」より。
ロマンスカーの社内販売として勤める主人公・鉢子のもとに生き別れの母から手紙が届く。
離婚後、男にだらしなくなった母を 鉢子は憎み、高校卒業以来会っていなかった。
出がけに手紙を受け取り、不安定な気持ちのまま勤務に臨んだ鉢子は、社内で中年の万引き犯・桜庭を見つけ、ふだんより強い調子で詰問、逃げ出した桜庭を追いかけて降車してしまう。
映画プロデューサーを自称する男は、鉢子の持っていた手紙を見つけ、彼女の母親が自殺を仄めかしていると断言。
箱根旅行が家族の最良の思い出であると聞いた桜庭は、鉢子の母を探すべく、半ば無理やり箱根めぐりに鉢子を連れだした――
当初、うさんくさい桜庭に警戒心を隠さない鉢子だったが、桜庭の抱える屈託と優しさに触れ、徐々に心をひらいていく。
桜庭と軽妙な会話を交わしながら、思い出のある箱根の観光地を巡るうち、鉢子はこりかたまっていた母へのわだかまりを見つめ直す。
コメディタッチの人間ドラマ。

監督・脚本による同名映画は2015/8/29(土)全国公開予定。
AKB脱退後初主演となる大島優子がヒロインをつとめる。
共演に大倉孝二、窪田正孝ら。小田急電鉄が撮影に全面協力したほか、箱根登山鉄道、芦ノ湖、大涌谷、山のホテルなど箱根の数々の景勝地でロケをするなど、観光映画にもなっている。

> 映画「ロマンス」公式サイト

2015-07-21 | Posted in イベント
※2021/3/31以前のページは「〇円+税」など「本体価格(税抜)」の記載が含まれます。お会計の際に現在の税率が適用されます。
※2019/9/30以前のページは「8%税込」価格の記載が含まれます。お会計の際に10%税率が適用されます。
※雑貨ゾーン等で取扱中の食品(イートインを除く、店頭販売の食品)は「本体価格(税抜)」の金額に8%の消費税が加算されます。

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