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第127回 2011年8月4日 |
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自転車、始めてみませんか? | |||||||||||||||
ヨーロッパでは、サッカーに次ぐ人気がある自転車ロードレースも、残念なことに、日本では、あまりレースを目にする機会もなく、まだまだ馴染みがありません。 今回ご紹介する本は、自転車レースに対する知識が全くなくても、物語が進むにつれ、自転車レースとはどういうものか、その面白さが分かってくるので、安心してお読みください。 |
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プロのロードレース選手のチカを主人公とした、シリーズの3作目です。 このシリーズを初めて読むという方でも、充分楽しめます、と言いたいところですが、やはり、1作目の『サクリファイス』とあわせて読んでいただきたいです。 自分の中に吹く重く湿った風に立ち向かい、ゴールのさらに先にあるものを目指し、走り続ける。その姿は眩しい。 ますます、このシリーズが好きになりました。 |
![]() サヴァイヴ ![]() 近藤史恵:著 新潮社 1,470円(5%税込) - - - - - - - - ![]() サクリファイス ![]() 新潮文庫 460円(5%税込) ![]() エデン ![]() 新潮社 1,470円(5%税込) |
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自転車で山に登る「ヒルクライムレース」に取り憑かれた者たちの熱き物語です。 従兄から形見として遺された1台のロードバイクをきっかけに、礼二は様々な人に出会い、ヒルクライムの面白さに引き込まれていきます。個性豊かな仲間とともに猛特訓を続け、頂点を目指す礼二。自分のすべてを賭けられるものと出会えた彼らが、とても羨ましいです。 「なぜ坂に登るのか?」苦しくキツい上り坂、心臓は爆発寸前。どんなに厳しくても彼らはペダルを踏み続けます。長い坂の果てになにがあるのか?それは登った者にしかわからない。でも、この本を読むと、言葉ではうまく言えないけれど、その何かが少しわかる気がしました。 作者の高千穂氏は、自転車に乗る楽しさに取り憑かれてしまったうちのおひとりです。 |
![]() ヒルクライマー ![]() 高千穂遥:著 小学館文庫 690円(5%税込) |
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ズバリ、女の子が競輪を走る物語です。 引きこもりから抜け出す決意をした、主人公・凛はママチャリでサイクリングを始め、いつしか自転車で競う楽しさに目覚めていきます。 この本を読んでいたら、子供のころ、よく自転車で、行き先を決めず走ったことを思い出し、懐かしくなりました。 |
![]() あねチャリ ![]() 川西蘭:著 小学館 1,365円(5%税込) |
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文・岩堀華江
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