


当時、文庫の売上比は書籍全体の中でもそれほど高いものではありませんでした。 時代的にも活字離れが叫ばれる中、私たちは文庫の"ポータブルで楽しく読める"特色に注目、ライフスタイルに合わせて気軽に文庫本を楽しんでいただくには…と考えたのが「文庫カラーカバー」です。
素材の選定から色落ちの実験などさまざまな試行錯誤を重ねた結果、7色(レインボーカラー)のカラーカバーができあがりました。
7色にしたのはカラーコーディネートを楽しんでいただくためだけではありません。 書店のレジは、お買い上げの本を受け取り、お会計を済ませ、包装した本をお渡しする、ただそれだけの素っ気のない対応しかありません。 何とかお客さまとの会話をもちたい、お客さまのご要望をもっと知りたい…そのためのきっかけとして「なに色のカバーになさいますか?」と思い切って声をおかけすることにしたのです。
"アイボリー"、"グレー"、"ブラック"の3色が加わったのは1986年から。 実は、お客さまからの「モノトーンのカバーも欲しい。」という熱心なリクエストにより誕生したのです。 以来、ジャンルで色分けしたり、季節で色を選んだりと、お客さま自身でカラーカバーを楽しんでいただいています。 また、1998年には実用新案登録をいたしました。(第3054544号)
近頃はリサイクルの面から、またスピーディな対応をお求めになるお客様からも、「カバーは不要です。」という声をお聞きすることがあります。 しかし10色の文庫カラーカバーはお客さまとともに作り上げた大きな財産。 接客に工夫しながら今後も「なに色のカバーになさいますか?」とお声をかけていきたいと思います。














