お知らせ

7月11日『日本の現在地から読み解く「太平洋戦争」』発売

戦後80年記念出版
7月11日『日本の現在地から読み解く「太平洋戦争」』発売
今こそ見つめ直したい「戦争とは何か」

 

プレスリリース内容

株式会社有隣堂(本社:神奈川県横浜市 代表取締役 社長執行役員:松信 健太郎)は、2025年7月11日に最新刊『日本の現在地から読み解く「太平洋戦争」』を発売いたします。本書は、3,000人以上もの戦争体験者へ取材を重ねてきたノンフィクション作家・保阪正康氏が、戦後80年の節目に、現代の日本の社会状況と照らし合わせながら太平洋戦争を捉え直す一冊です。

  • 書名: 『日本の現在地から読み解く「太平洋戦争」』
  • 著者:保阪 正康
  • 出版社:有隣堂
  • 定価:1,540円(税込)
  • 体裁:四六判並製・本文184頁
  • ISBN:978-4-89660-258-6
  • 発売日:2025年7月11日(金)
  • 取り扱い:有隣堂各店(一部店舗除く)、全国の書店
  • 内容:
    戦後80年を経て、太平洋戦争はいまや証言を超えた「記録の時代」に入りました。私たちはようやく、過去の証言・資料と向き合い、冷静に考察を深めることができる時代を迎えています。本書では、太平洋戦争の開戦から終戦に至る歴史を、現代日本の状況からあらためて読み解きます。現代社会に潜む危機を回避するための羅針盤となる一冊です。

本書の背景

戦後80年──歴史に学び、自ら考える「戦争観」を学ぶ
2025年、戦後80年という節目を迎え、日本にとって太平洋戦争は、ますます「歴史」として向き合う対象となっています。体験を直接語れる世代が少なくなる今、当時の記録や証言をもとに、自ら考え、学び直すことの大切さが増しています。
太平洋戦争では、約310万人もの犠牲を出し、無条件降伏という結末に至りました。その背景には、当時の指導者たちの判断の積み重ねや、マスメディアの報じ方、社会全体の空気といった様々な要素が複雑に絡んでいました。本書は、そうした歴史の流れを丁寧にたどりながら、現代にも通じる教訓を見つめ直します。
近現代史研究の第一人者である著者の保阪正康氏は、これまでに3,000人を超える戦争体験者に取材を重ねてきました。本書はその長年の記録をもとに編まれた一冊です。過去を知り、いまを見つめ、未来に活かす。そのきっかけとして、本書が多くの方の考える手助けとなれば幸いです。

目次

  • まえがき──歴史として向き合う「太平洋戦争」
  • 第一章 太平洋戦争への道を理解する
  • 第二章 軍部の台頭と国民の支持
  • 第三章 対米開戦はいかに決定されたのか
  • 第四章 太平洋戦争の三年八カ月余を整理する
  • 第五章 東京裁判は、なぜ、何を裁いたのか
  • 第六章 戦争指導者の意識構造──「東條英機」を中心に
  • あとがきにかえて──「昭和一〇〇年」に想う

本書の構成

本書は全六章で構成されています。
第一章から第四章では、日露戦争や第一次世界大戦の勝利から一転、昭和に入って状況が暗転し始め、対米開戦から敗戦に至るまでの大日本帝国が太平洋戦争へと向かった流れを時代区分ごとに解説します。
第五章では、太平洋戦争の結果を総括するため、判決後60年を経て公開された東京裁判の原資料をもとに考察します。そして第六章では、戦争指導者たちのメンタリティを総括すべく、東條英機を中心に論じます。

著者紹介

保阪 正康(ほさか まさやす)
1939年北海道生まれ。現代史研究家、ノンフィクション作家。同志社大学文学部を卒業後、編集者を経て作家として活動を開始。2004年、個人誌『昭和史講座』刊行により菊池寛賞を受賞。2017年には『ナショナリズムの昭和』(幻戯書房)で和辻哲郎文学賞に輝く。2024年には、放送文化への貢献により、NHK放送文化賞を受賞した。膨大な証言取材と綿密な資料に依拠した近代史研究で高い評価を受ける。『東條英機と天皇の時代』(筑摩書房)、『昭和史の怪物 七つの謎』(講談社)など、著書多数。

有隣堂の関連書籍

『新版 大空襲5月29日』(著:今井清一/有隣堂)

有隣堂の出版物

https://www.yurindo.co.jp/publication/book/


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