「本」があるところに人が集まる──「川の図書館」5年間の活動と家族の絆を語る
最新刊『私と家族と「川の図書館」』 8月5日発売
13歳で「Book Swap Japan」を始めた熊谷沙羅氏の現在地とこれから
プレスリリース内容
株式会社有隣堂は、8月5日(火)、当社出版物の最新刊として、『私と家族と「川の図書館」』を発売いたします。
著者の熊谷沙羅氏は、2020年のコロナ禍のなか、当時13歳で「人が本と出合える場所」を創ろうという思いから、多摩川河川敷のケヤキの木の下に、「Book Swap Chofu 川の図書館」を開館しました。
この活動は徐々に地域住民に支持され、SNSで拡散される中、「Book Swap Japan」として全国に広がりを見せています。
本書では、活動の原点と発展の軌跡をたどりながら、家族との対話を通して自身の内面を深く掘り下げ、18歳を迎えた現在の心境と未来への展望を語ります。
本を社会に循環させ、本を通して人をつなぎ、笑顔を届けることを目指す姿が、読む人を勇気づけ、様々な知恵や気づきをもたらす一冊です。
書籍情報
- 書名:『私と家族と「川の図書館」』
- 著者:熊谷 沙羅
- 出版社:有隣堂
- 定価:税込1,540円(本体1,400円+税)
- 体裁:四六判並製・本文208頁
- ISBN :978-4-89660-256-2
- 発売日:2025年8月5日(火)
- 取り扱い:有隣堂各店(一部店舗除く)、全国の書店
内容
コロナ禍で図書館も閉ざされた2020年、13歳だった著者は 「人が本と出合える場所」を創ろうと思い立つ。
自宅や地域の人々から本を集め、多摩川の河川敷に「川の図書館」を開館。
初めは週2回から始まり、次第に、日曜午前の本好きたちの集う「恒例の場」になる。
やがて地域住民が集まり、「本を通じた人々のサードプレイス」として注目される。
活動はやがて「Book Swap Japan」として全国に広がり青森から福岡まで約10カ所に展開。
それから5年、18歳になった著者は海外留学も視野に、次の人生を歩み出す。
本書では、幼少期の教育から、父・母・弟との家族との絆、13歳から始めた活動で得た学びなど、自身の振り返りを通して、「なぜ本は人をつなぎ、人は本を求めるのか」その原点を垣間見ることができる。
目次
- Chapter1 ディナーテーブルから生まれた「川の図書館」
- Chapter2 父・アントニオと話してみた 熊谷家ヒストリー
- Chapter3 あっという間に動き出した「川の図書館」プロジェクト
- Chapter4 母・スサナと話してみた ファミリールールの謎
- Chapter5 弟・大輔と話してみた 家族について思うこと
- Chapter6 「川の図書館」と私 現在地とこれから
著者プロフィール
熊谷 沙羅(くまがい・さら)
2006年生まれ。東京都調布市在住の社会活動家。両親はベネズエラ出身。2020年、13歳のときに「Book Swap Chofu 川の図書館」を開館。自由に本を持ち帰り交換できるこの私設図書館は、地域住民の交流の場として注目を集め、メディア取材や講演依頼も多数。自ら「Book Swap Japan」と名付けた活動は現在、青森から福岡まで全国に広がっている。家族が協力して運営に携わり、弟の大輔さんと精力的に活動中。
本書のみどころ
「本」があるところに人が集まる──「川の図書館」という新しいコミュニティ
「本はただの情報ツールではなく、人と人をつなぐ媒介である」──そう気づかせてくれるのが「川の図書館」の存在です。
「本を交換する」というシンプルな仕組みが、世代も立場も異なる人々の間に自然な「会話」と「つながり」を生み出しています。
「本が売れない時代」と言われる中で、本の新たな価値と可能性を提示するこの活動は、読者に問いかけます。
「本とは何か」「本屋の未来はどうあるべきか」。