お知らせ

最新刊『士 SAMURAI』 10月8日発売

戦乱のなかで自らの命を生ききる無名の「士」の人生を描く長編小説
最新刊『士 SAMURAI』 10月8日発売
混迷の世に人はいかに生きるべきか、戦国の物語に託して問う純文学

有隣堂は、10月8日に、当社出版物の最新刊として、『士 SAMURAI』を発売いたします。本書は、テレビ番組の歴史ナビゲーターとして活躍する作家・泉秀樹氏が、無名の下級武士を主人公に、不幸な生い立ちを背負いながらも、「巻き込まれる」ことで変転する運命に抗いながら、「自分が本当に求める生き方」を探し、葛藤する生涯を描いた長編小説です。混迷の世に人はいかに生きるべきか、著者メッセージとともに読みどころを紹介いたします。

書籍情報

  • 書 名:『士 SAMURAI』
  • 著 者:泉 秀樹
  • 出版社:有隣堂
  • 定 価:税込2,200円(本体2,000円+税)
  • 体 裁:46判上製・本文336頁
  • ISBN :978-4-89660-252-4
  • 発売日:2024年10月8日(火)
  • 取り扱い:有隣堂各店(一部店舗除く)、全国の書店

【目次】
第一章 本能寺
第二章 奥三河
第三章 安土
第四章 琵琶湖
第五章 京
第六章 甲斐
第七章 坂本
第八章 山崎
第九章 小栗栖
第十章 鴨川

著者メッセージ

人はみないずれ死ぬ。
とすれば、みずからの内面の渇望に忠実に生き切る者こそ本当の「士」ではないか。
鴨川の流れを見つめながら、回想される苫野十蔵の人生にはどんな意味があったのか。
「士」になったのは無意味だったのか。意味があったとすれば、どのようなものか。
それは同時に、読者自身の生き方を問う大きな問題なのだ。

本書のみどころ

・「戦争」「クーデター」……自分であるために、巻き込まれた運命といかに闘うか
「自分の人生は自分のもの。好きに生きればいい」と人はいいます。しかし、コロナ禍、ロシア、イスラエルによる戦争など、否応なく「自由な生き方」を奪われてしまう事態が世界で頻繁に起こっています。日本でいえば、地震、台風などの災害もそうかもしれません。
本作の主人公である下級武士・苫野十蔵は、不幸な生い立ちを背負いながらも、「巻き込まれる」ことで変転する運命に抗いながら、「自分が本当に求める生き方」を探し、葛藤する生涯を歩みます。実の父親を殺し、石切り丁場で自分にリンチを加えた男たちを殺し、キリシタン大名・高山右近の知遇を得ても、キリストの教えを軽蔑して反発すら抱きます。右近の推薦を受けて晴れて明智光秀配下の「士」になっても、十蔵の醒めた心には君臣の情すら芽生えません。
そんな生き方の末に、彼を待っていた過酷な運命……。十蔵は、やがてみずからの人生を受け入れ、「士」とは?という問いを突き詰めていきます。
本作は、舞台は戦国時代ですが、無名の下級武士である主人公は、まさに混迷の現代に生きるわれわれ自身なのです。時代が大きく変化し、戦乱に満ちた激動の世を人はいかに生きるべきか。人生の本質とは何かを、戦国の物語に託して問う純文学作品です。

プレスリリース

プレスリリース全文(PDF)は添付ファイルをご確認ください。

【有隣堂リリース240822】最新刊 『士 SAMURAI』10月発売